不動産には競売物件と一般に流通している物件があります。競売物件と一般的な物件とでは法律的な面で違う点があるためトラブルが起きてしまう場合があります。

競売物件に興味があり買収しようとしている場合はどのような違いがあるのかを知り、回避する方法を知っておく必要があります。

一般的に不動産で流通されている物件には宅地建物取引業法という法律があるため、消費者の保護を手厚くしてくれます。

一方、競売物件には民事執行法という法律が適応されるため、消費者の保護などはありません。このような点でトラブルになる場合があります。

具体的には、一般的な物件の場合は契約の前に物件の説明や案内があり、内覧も出来ます。もしも物件に欠陥があった場合は損害賠償請求や契約解除が保証されています。鍵と物件の引渡しもきちんとした形で行われます。

しかし競売物件の場合はそれらが全てありません。物件については自分自身で全て情報収集する必要があるのです。物件についての情報不足は全て自己責任とされます。すべての問題解決は訴訟により解決するしかありません。

不動産の競売物件でのトラブルを防ぐためにも自分自身での情報収集はとても大切な事です。

物件についての情報は、裁判所が作成した現況調査報告書と評価書、それと物件明細書の三つしか情報はありません。その他の物件情報は自分自身で集めて判断するしかないのです。

物件についての調査は入札期日までに行わなければなりませんので、公告されてから1ヶ月以内で情報を集める必要があります。

情報不足は全て自己責任のため時間が少なくても慎重に行わなければいけません。物件情報収集の際も、物件を内覧することはできないため物件の中は裁判所側が作成した写真などで判断することになります。

物件の中に欠陥があったとしても責任を追求して損害賠償を請求することはできないのです。

手間ひまをかけて情報収集した後、必ずしも物件が落札出来るとは限りません。

一般的な物件の場合は代金金額の納付と引換に鍵と物件の受け渡しがあるが、競売物件は立ち退きなどの手続きや交渉も自分自身で行なう必要があります。

トラブル回避の方法としては、真剣に親身になって質問への回答をしてくれる信頼出来る不動産業者を選ぶ事が重要です。プロの競売代行サービスを利用するという方法もあります。

その場合物件選びから引渡しまでの細かいサービスがきちんと行われるか確認をし、成果型報酬かも確認します。

しかし、トラブル発生のリスクはある一方で好立地なのに低価格だったりと魅力的な面があるのが競売物件です。興味本位では上手くいくことではありません。プロの手助けが必要になると思います。